各方面から感想も寄せられる中、あらめてプロジェクトのスタート地点まで振り返り、今後の活動を見つめるSwallowtail*Queenbee ボーカル・三線Sae。
歴史ある伝統曲との出会いが、彼女の音楽活動の新たな意味ややり甲斐を生み出していく。
<前編を読む>
今思えば挫折も原動力になっている
――プロ演歌歌手、Minamiさんとの共演はいかがでしたか?
そうですね。
リーダーの想いに賛同して、参加してくれとても嬉しかったです。
正直、プロの方との共演はプレッシャーでもあり、有り難くもありました。
Minamiさんは本当に歌が大好きなんです!
練習で行ったカラオケではマイクを離しません(笑)。
心から明るく、笑顔が輝いていて、人に対していつも感謝を忘れず優しさに溢れています。
そのすべてを歌で表現しているんですね。
そういったことを近くで感じることができて嬉しかったです。
――歌うなかで苦労したことなどありますか?
そうですね~。
私としてはもとが合唱曲なので、音程をつかむことが難しかったです。
思い込んで違うメロディーで歌っていることもしばしば…。
メインのメロディーは楽譜に忠実に歌わないとですからね。
コーラスのパートは、合唱だと綺麗に聴こえても、二人のハーモニーだとバンド音に合わせたとき、あまり素敵じゃなかったので、少し変えているところもあります。
実際の合唱とも聴き比べて欲しいですね。
――レコーディング中の思い出なんかありますか?
パンを…(笑)。
レコーディングは朝から一日作業で。
お昼にMinamiさんが持ってきてくれたパンを食べたんです。
意外に自分の歌う番が早く来てしまって。
私は食べ物食べた直後はタンがからんで声がガラガラになるんです。
本当は良くないんですが、時間も限りがありますので歌ったんですね。
それがかえってか味が出てよかったのかもしれません。
ガラガラポイント、探してみてください(笑)。
そんなメンバーの一瞬を閉じ込めた作品になりましたね!
――ところでSaeさんは三線を演奏されますよね?
はい、第ニ曲「ふるさとの将軍杉」には三線を入れました。
5曲の中でも一番、三線の音色が合いそうな曲でしたね。
素朴で温かい音色が良かったと思います。
――何故、三線を始めたんですか?
明確な理由はないんですが、ギターに挫折したからですかね(笑)。
ギターは上手い人がいっぱいいますし、練習してもなかなか上手くなりませんでした。
あ、バンドを始めた当時はギターボーカルの曲がありました。
歌うだけじゃなくて、楽器を弾きながら歌える人に憧れがありました。
そんなとき、三線という楽器を知って、面白そうだと思いました。
ネットで検索したら結構安く買えるなぁっと。
――それからどうやって三線を覚えたんですか?
どうやっていいのかわからなくて、完全なる独学です。
ギターのような感覚で弾いていて、結局やり方がわからなくて挫折したんです(笑)。
――あら…そうなんですね。
他に弾いてる人も知りませんでしたし、楽しさもわからないままでした。
でも、やっぱり弾き語りできるようになりたいと思ったとき、三線サークルや演奏家など、自然といろんな出会いがあり、三線仲間がいっぱいできました。
弾き語りする楽しさをようやく知ることができたんです。
――ここ最近のSaeさんの三線活動は盛んですもんね!
今思えば挫折も原動力になっているんだなって。
挫折したから見えたものもあるし、そこから生まれる新たな喜びもあります!
まるで、組曲「阿賀野川」のメッセージみたいですね(笑)。
まだまだ日々勉強中ですが、今、いろんなカタチで演奏できることも、こうやってバンドを続けていられることも、ひとりでは出来ないことです。
出会いや仲間に本当に感謝しています。
――それでは最後にみなさんへメッセージを!
はい!
試行錯誤して、大切な仲間と頑張ってつくった作品を聴いてもらえることが本当嬉しいです!!
これからも可愛がってください。
そして、合唱ですから、是非一緒に歌いましょう!!
Sae
新潟県長岡市出身
Swallowtail*Queenbee ボーカル・三線担当
バンド活動のほか、ソロでも活動中。